環境(気)が人を変える

すでに20年以上、日本の社会に溶け込んで生活している中国出身の方が、
久しぶりに帰国した。
そこで、当地の医療機関で処方してもらった漢方薬(生薬をコトコト煮る)を飲んだ。
ところが、それがぜんぜん自分に合わなかった(体調が悪くなった)─。
こんなお話を伺ったことがあります。

中国の医療現場で使われる、1人あたりの生薬の使用量は、
なんと日本の15~20倍にもなるんです。

なんでそんなに大量なのか?
「中国の水は硬水(日本は軟水)のため、有効成分が抽出されづらい」
「日本で使われる生薬よりも、品質が落ちる」
─などが理由に挙げられるのですが、
私が強調したいのは、中国人の消化吸収力の高さ。
それだけの生薬量を消化吸収できる日本人は、多くないでしょう。

中華料理をイメージしてください。
本場の中華料理は、日本の中華料理よりも、もっと脂っこい。
それを毎日食べるのが、中国人なのですから。

そこで私は、その中国出身の方に、こう説明したんです。
○×○×さんは、日本での滞在期間が長いので、体質(気)が日本人に近くなっていますね。
話し方や雰囲気(まさに”気”)なんかも日本人のようですし。
だから、日本人が飲む量の漢方薬を飲んだほうが、自然な感じがします、と。

「朱に交われば赤くなる」って言いますね。
気候・地質・水・空気─といった環境(気)、
食べものの性質(気)、周囲の人間関係(気)などが、
人(民族性さえも)を変えてしまうことがあるんです。
いまのところ、これ(気)を科学的に証明することはできませんけど。