時空を往還する

ブログに何を書こうかと考えると、
中国に留学していたときのことが浮かんできます。

留学していたのは1995~98年の3年余り。
ずいぶん年月が過ぎましたが、その間、いつ頃からでしょうか。
脳裏に鮮やかだった当時の風景も、
うっすらとかすんで見えるようになりました。

不思議な思いがあるんですね。
視覚的には淡い映像で当時が浮んでくるというのに、
こころの奥に体感として残る当時というのは、
生命をもつ細胞の映像のように、生き生きと鮮度が保たれたものなのです。

中医学を学んできました。
いいえ、学んできたのではなく、
「現地で直接感じてきた」といったほうが適切なのかもしれません。

私は今、漢方薬局をし、人の前で漢方の話もします。
そうして無自覚にも当時に引き戻され、現在に返るというふうに、
時空を往還しているのだと思います。
当時が色あせることはありません。