希望の光

今月中旬、常磐線の運行が全線で再開されました。
東日本大震災の原発事故から9年ぶりのことです。

「常磐線」と言われても、馴染みが薄いかもしれません。
そんなマイナー路線の話題を持ち出したのは、
私の出身が福島県いわき市で、常磐線がそこを通るからです。

常磐線は始発の品川駅から、上野駅、千葉方面、
そして茨城・福島両県の沿岸部を北上して、
中継地点の「いわき駅」につながっています。

「いわき駅」でいったん連絡の調整がされると、
終着の仙台駅を目指して、太平洋側をさらに北上します。

原発事故で不通になっていたのは、
いわき駅から仙台駅へ向かう途中の、いわき駅よりの一部区間駅。

そこでの運行が再開されたことで、
東京、千葉、茨城、福島、宮城の各都県が、一つの線でつながったのです。

あまり知られていませんが、
東京から仙台に向かう路線には、東北新幹線以外にもう一つ、
常磐線があったのです。

常磐線の運行再開という希望の光によって、
人々が自由に行き来できる日常が取り戻されます。

いま、コロナウイルスという得体のしれない恐怖の塊が、
人々の心に暗い影を落としています。
どうかそこに希望の光が届きますように。