意識がボーっと遠のいてしまいそう。
こんなときこそ、気持ちだけでもしゃんとしよう。
この暑さが、いつまでも続くわけではない。
自分に言い聞かせる。
「暑い」という話をしておいてなんですが、
ショウガには、体を温める作用がありますよね。
「ありますよね」→「当然知ってるでしょ?」
と、こんな言い方をしたのは、
「しょうが湯」などという飲み物もあるように、
それが常識的なこととして、世間に認知されていると思うからです。
ところで、ショウガの皮の部分に、
尿の出をよくしてむくみを除く作用があるのを知っていますか?
知っていたら、すごいです。
正式な生薬名が、「生姜皮」。
中国の臨床現場では、医師が患者にむくみの漢方薬を処方するときに、
「自宅にあるショウガの皮の部分。今回の漢方薬にそれを加え、一緒に煎じて飲むように」
なんていう指示を出すのです。
生姜皮に限らないのですが、
利尿作用のある生薬は、体を冷やすものがほとんど。
つまり、「涼」という性質を持っていることになるのです。
例えば、暑くて汗をたくさんかくと、
体内の熱も汗と一緒に出ていくので、体が冷まされるでしょ。
その原理と同じで、尿が出ると、体が一時的に冷えるのです。
ショウガの「温」という性質の余白にちょこんと、
「涼」という性質が乗っかっている形。
それは、相異なるものが隣り合い、譲り合いながら、共存する世界。
見ていて、面白いじゃないですか。