食事は自然なかたちで

昨年末のことでしたね。
高校駅伝の一部強豪校が、
貧血治療用の鉄剤注射を不適切に使っていたことが明らかになったのは。

鉄分は、酸素運搬効率を高める血中のたんぱく質「ヘモグロビン」を増やし、
持久力を高めます。
注射で補ったら、血中に直接鉄分を送りこむことができ、
即効性が期待できるわけですよね。

ただ注射を繰り返すと、過剰摂取になる危険性が高まります。
心臓や肝臓に沈着して機能障害を引き起こし、
「ヘモグロビン」をつくり出す本来の機能まで低下することもあるのです。

このため、出産直後など緊急対応時以外の鉄分摂取は、
食事や錠剤による経口摂取が原則なんですね。

しかし、こうした問題提起によって、1つの示唆が与えられます。

例えばビタミン類は、野菜や果物から摂取できますが、
これをサプリメントで代用し続けていくというのは、
大丈夫なことなんだろうか?

ご飯や芋類などに含まれる炭水化物が糖分に分かれてたくわえられ、
これが重要なエネルギー源となって、必要に応じて全身に供給されます。
ところが、砂糖たっぷりの甘いものを食べ続ける生活によって、
こうした一連の機能に悪影響が及ばないのだろうか?

よくよく考えてみる必要があると思います。