みちみち汗みずくで歩く人は苦悶の表情を浮かべています。
照り付ける太陽の強い光が遠くの視界に紗をかけ、
蝉の声がくぐもるのは、それが音波の感知さえも狂わせるからでしょうか。
前回のブログの内容に引き続き、
水分補給の仕方について書いてみます。
冷たい水分はほどほどに摂るようにしましょう。
食欲が落ちたり、便が緩くなったりしてしまうと、
水分の取り込みが悪くなってしまうからです。
胃腸のはたらきが弱まれば、
これが原因で夏バテを起こし、
暑さに対する抵抗力も落ちてしまうのです。
その結果、熱中症に罹かるリスクだって高まってしまいますよ。
「ほどほどに摂る」と言っても、
個々の生活スタイルによって、摂取できる量は異なってきます。
例えば、肉体を酷使する職業についている方や、
運動をして汗を流す習慣のある方などは、身体の熱代謝が高い。
このため、ある程度の量を摂っても、大丈夫なはずです。
こうした方たちに対し、胃腸の弱い方や高齢の方、
デスクワーク中心の生活を送っている方などは、
摂りすぎてしまうことに注意していただきたいのです。
具体的にどんなものを摂取すればよいのでしょう?
今夏は飲料各社から、熱中症対策の新商品が陸続と発売されたと聞いています。
消費者の選択肢も、広がりをみせていることでしょうね。
その中でも、即効的な栄養補給や飲みやすさといった利点から、
砂糖類の入った商品の人気は高いようです。
確かに、甘い飲み物には、一時的に体力を回復させる効果があります。
しかし・・・。
イメージしやすいようにわかりやすく説明しましょう。
ベタベタとした甘い飲み物ばかりを摂ってしまうと、
胃腸がベタベタになり、そのはたらきが弱まってしまいます。
そして、このベタベタした状態は、
外気の蒸し蒸し暑さによる不快なジメジメ、湿気が好む環境でもあり、
身体にその侵入を容易に許してしまうことになるのです。
ベタベタとジメジメという両者の本質はまったく同じもので、
お互いに惹かれ合う関係にあるんですね。
熱中症や夏バテは、暑さという高温の条件によってのみ、
起こるわけではありません。
湿気が体内に熱をこもらせ、身体の機能を低下させるのです。
だから、冷たくて甘い飲み物はほどほどに摂りしましょう。
人によっては、少しだけにしましょう。
水や麦茶などのサラサラな飲み物を基本にして、
汗をたくさんかいたと思ったら、
梅干しや塩などでミネラルの補給をする。
胃腸の粘膜の刺激になってしまう、
カフェインを含有する飲み物の摂りすぎにも注意したいですね。
水分の補給の仕方は、
冷却効率や栄養補給の面ばかりを追求するものであってならないのです。