37.5℃

社会問題を提起し、出演者にその賛否を問う。
昨夜放映されたTV番組から。

重要な会議が開かれる当日の朝のこと。
部下がメールで上司に連絡した。
「今朝から熱があるので会社を休みたい」

上司は、会議で使う資料の作成を部下に頼んでいた。
資料がなければ、会議を円滑に進めることはできない。

そこで上司が、電話で部下と連絡をとった。
「資料はどうした?資料だけでもなんとかならないか」
部下は言った。
「資料はありません。今朝作成しようと思っていたので・・・」

上司は唖然とし、尋ねた。
「ところで熱は何度あるんだ?」
部下は答えた。
「37.5℃」

さて、ここから。
「37.5℃」の熱なんて、熱があるうちに入らない。
無理にでも会社に呼び出すべきだ。
パワハラになっても、そうすることが本人のためにもいい。
こんな厳しい意見がある一方、

無責任で問題意識のない社員は、初めから放っておくべき。
言うだけムダと突き放した言い方をしがらも、
体調が本当に悪いかもしれないし、という同情の意見も。

私はここで、2つの意見の正否を論じるつもりはありません。
言いたいのは、呼び出すべき派の、
「37.5℃」の熱がたいしたものではないという認識について。

番組で1人の出演者が語っていました。
「仮に平熱が35℃の人だったら、『37.5℃』は立派な高熱なんじゃないですか?」
私はこの意見に賛成です。

平熱は個々人で異なります。
平熱が37℃に近い人だったら、
「37.5℃」は微熱レベルだと言ってもいいでしょう。
つまり、測定値の高低を基準に、その人の苦痛を推し量ることはできません。

ちなみに平熱が35℃前半でも、比較的健康に過ごせている人がいます。
一方、平熱が36℃以上あっても、からだの冷えや疲れやすさを感じる人もいます。
巷で言われる、低体温(おそらく35℃台を指す)だから不健康。
この考えは、絶対的なものではありませんよ。