第三者の厳しい目で

ちょっと前に聞いたこのフレーズ、パクらせてもらいました(*^_^*)
どうパクったのか、というと──。

漢方の相談をしていて、ときどき困ることがあるんです。
先日、「声が出にくい」とおっしゃる方の、ご相談を受けました。
こうした悩みは、シニア世代に多いですよ。
加齢で、声帯が萎縮したり、肺機能が低下したりするからです。

“からだ”全体からみると、声帯や肺はその一部分です。
たくさんの一部分が集まり、全体ができていますが、
一部分、一部分を切り離して考えることはできません。
そして一部分がちゃんとはたらくためには、
1つひとつの一部分が、全体のなかで協調してはたらくことが必要なんです。

わかりやすく言いますとね、
声帯の側には、食道という通路があり、その下には胃があります。
一例ですが、胃の故障が、間接的に声帯の故障につながっているケースがあるのです。

さらに胃の運動は、自律神経に深く関係しています。
神経は、網の目のように全身に張り巡らされていますよ。
自律神経の症状は多彩で、個々によってあらわれる症状が異なり、
精神症状をともなうことが多いです。

こうした考えから、前述の方には、声以外の症状や体質をお伺いする必要があったのです。
ところが、こう言われてしまいました。
「声以外のことはいいんです。声が出るようになる漢方薬が欲しいんです」と。

声帯の故障に限らず、ある症状に対して漢方薬をお選びするには、
専門家である“第三者の厳しい目”と少しのお時間が必要なのです。
どうぞ、ご理解くださいね(*^_^*)
ご相談、お待ちしています。