夏日を記録した日がありましたね。
これからだんだん暑くなってくると、
わたしは自然に、トマトが食べたくなってきます。
遠い記憶にありますが、
実家で家庭菜園をやっていた7、8歳の頃、
紅くみずみずしいトマトをもいで食べたあの味を、
忘れることができません。
トマトは夏野菜でも、
ハウス栽培のおかげで、一年中いつでも食べられます。
でもわたしはあまり、
寒い季節にトマトを食べたいとは思いませんし、
食べても美味しいとは思わないのです。
本当は、“露地栽培もの”がいいのでしょうけど、
例え“ハウス栽培もの”でも、
夏の太陽や、空気や、水や、
そして土壌に住む微生物たちの力強い生命力の恩恵を受けて育つトマトには、
体内の熱をほどよく冷まして夏を快適に過ごさせ、
暑さで失われた水分や気力を補うなどの優れた効用があると、
わたしは信じています。
もちろん、夏じゃなくても、
夏野菜を食べたいと思えば、食べてもいいとは思います。
でも、栄養素という解明された成分だけに目を向け、
もっと根源的な、ヒトと季節、ヒトと植物にあるバランス感覚を差し置いて、
ただ盲目的にいろいろな野菜を食べることが理に適う食事法なのか、
考える必要はあるでしょうね。
それは、本来の、ヒトが生きる姿ではない気がするのですが・・・。